インドとの交流の出会い

 

私がインド人と日本人の心の交流を通して、「人間は互いに助け合い救済し合い豊かな(金銭的ではなく)人生(生活)をつくり上げたい」と考えるもとになったのは、今から50数年前、一人のインド人男性が日本に渡来してきたことから始まります。

 

第2次世界大戦のさなか、彼の家族はミャンマー(英領ビルマ)にいました。日本軍と東南アジアのインド人集結部隊が、インド解放を目指して進駐してきました。イギリス軍と日印混成軍との交戦の混乱の中で、彼(インド人少年)は父を失い家族ちりじりにされてしまいました。

 

後方支援を米軍に断ち切られた日本軍は、一人のインド人少年(当時15歳)を捕らえてジャングルに敗退しました。弾薬食料を断たれた日本軍兵士が、日々餓死していくのを目前にして、その少年は深夜、里に下り食料をかき集め日本軍に運び始めました。

 

ちりじりになった家族とも再会し、家族がかき集めた食料を数人の日本兵に運ばせ、部隊に戻るという数ヶ月の生活の中で、日本兵の規律正しさや同胞愛に感動し、日本語を覚えました。

 

日本軍の送還とあいまってインド人もビルマ人の迫害から逃れて帰国しなければなりませんでした。家族を集めてビルマからインドへ陸路、徒歩で2000キロの道のりを、途中母親及び3人の家族を山中に葬りながら2ヶ月の逃避行を続けインドにたどり着きました。

 

 

Microsoft Word - 一般社団法人岡本記念日印交流友の会入会申込書.
PDFファイル 35.8 KB